パラリンピック

2016.09.08 Thursday

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    いよいよリオのパラリンピックが始まりました。オリンピック同様に、熱い戦いが繰り広げられるでしょう。

    パラリンピックというと、いつも思い出すことがあります。苦い思い出です。

     

    若い頃、北欧のノルウェーで三年ほど過ごしたのですが、滞在中にリレハンメルで冬季オリンピックがありました。日本人選手の活躍は素晴らしく、あるパーティでノルウェー海軍の高官にジャンプの「日の丸飛行隊」を自慢しておりましたところ、先方から「ところで貴国(日本)では、パラリンピックの報道はされてますか」と訊かれました。私は「う〜ん・・・???」。当時の日本では、オリンピックこそ大騒ぎでしたが、パラリンピックはほとんど報道されておらず、返す言葉もなく大変恥ずかしい思いをしました。

     

    北欧は福祉が充実しています。それだけに、税金は高いです(念のため)。ノルウェーの場合、私がいた頃の消費税は23パーセントでした。今はもっと税率が高いでしょう。

     

    さて、車椅子に乗った日本人選手が、空港の検疫を通過して外に出てきたときの第一声、「ここまで来るのに階段が一回もなかった!」。

    デパートのフロアーで階段があるところには、必ず緩やかなスロープがありました。

    首都オスロのカールヨハンス通り(日本の銀座みたいなところ)を初めて歩いた時、「なんと車椅子の人が多いことか」が私の第一印象でした。しかしそれは、アジアの先進国(と思っていた)からやってきた武官の大きな思い違いでした。車椅子の人がいつでも外に出れる物理的な環境が整っている。そして、国民・市民もそれを当たり前のことと捉えている、ということを後で知りました。

    私が先進国と思っていた日本は、実は福祉については後進国でした。

     

    余話です。

    オリンピックに先立ち、リレハンメルの次は長野ということで、軍楽隊の隊長から「君が代」の楽譜を(自衛隊の)音楽隊から入手して欲しい、との依頼がありました。オリンピックの閉会式では、次回開催国の国歌が演奏されますよね。早速、防衛庁(当時)から取り寄せて手交したのですが、隊長は「マイナス20度での演奏は、唇が凍えて大変難しいんですよ」と言ったものです。考えてみれば、彼らは何時間も前から極寒のなかを立っているんですよね。音楽については全く素人の私ですが、余計なお節介で「絶対にミスをするな」と厳しく隊長に要求しました。

    日本から取り寄せた楽譜を使って、閉会式で「君が代」が無事演奏された時には涙が出ました。

    こちらは、懐かしい思い出です。

     

    博海堂

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