再び国旗

2019.04.11 Thursday

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    お天気に誘われて、銀座を散策してきました。と言っても直線の中央通りを京橋から新橋方面へ、一丁目から八丁目までぶらぶらと。まさに陽気の中で銀ブラです。ではありますが、目的はただ一つ。日本で最も名の知れた、かつ我が国の誇りでもあるこの通りに何本の国旗(日の丸)が揚がっているのかを確認するため。常態を知るために、敢えて平日を選びました。これと言った仕事もない、暇人のやることです(笑)

     

    結論(散策の結果)を急ぎます。ゼロ!

    これが日本の目抜き通りかい。10本とは言わないが、せめて2〜3本はあるだろうと高をくくって歩き出したのですが、見事に外されました。Ferragamo や LOUIS VUITTON が「日の丸」を揚げてないのは理解できますが、我が国屈指の老舗であるSEIKOにも「三越」にも「とらや」にも、そして額縁を求める時にしばしば立ち寄る itoya(文具店 )にも国旗を認めることはできませんでした。そもそも、ビルディングの前に国旗掲揚台がない。さりとてビルから張り出すポールもゼロ。「旗を揚げるポールを設置しないようなビル建設には、弊社は入札しない」ってな宣言をする、骨のある建設会社の社長はおらんのか・・・。天気は良いが、驚きと寂しさが交錯する散策・観察になりました。流石に一部のビルの屋上にはそれらしきものを確認することができるので、お上りさん宜しく上をキョロキョロしながら歩きましたが、屋上にも旗は全く見当たりません。首が痛くなっただけの、くたびれ儲け。

    世界の服部さんちの建屋には一風変わったポールがあり、両側にヤード(揚旗線)が付いているので、お正月くらいには国旗とか社旗を揚げるのだろうか? まさか鯉のぼりを揚げるために、ヤードを張ってるんじゃないだろう。

    因みに、「ヤード」も「揚旗線」も業界用語です。


     

    私はおよそ50か国を訪問した経験を有しますが、他国に例を見ない光景です。どんな国だって、その国最大の目抜き通りには多くの自国旗が翻っている。それが自国に対する誇りの発露だからでしょう。それを見て海外から来たお客さんは、「ああ〇〇(どこどこ)に来たな〜」との思いを強くします。この街並み(銀座)では、日本に来たっていう感慨は湧かんでしょうな。多くのブランド名が横文字で並んどるし。日本の旗屋さん、お相手が官公庁だけで経営が成り立つのかな? 国旗なんてそれほど劣化するものでもないし…。などと余計な心配までする。でも、これも仕方ないか・・・と思ったり。戦争に負けるってことは、そういうこっちゃ。その内、「日の丸」はオリンピックで応援する時に使う旗ってな理解が、自国の国家観や歴史観のない「こどな」の統一見解になるかもしれない。

    オリンピックと言えば、何かと評判が悪い「2020東京五輪」組織委員会会長、総理大臣のご経験もある著名な方です。あれこれ言われますが一つ(だけ)感心したのは、あるオリンピックの時から金メダルを取った選手が最も高い表彰台で、演奏に合わせて国歌を口ずさむようになったこと。会長の鶴の一声だと仄聞します。昔から評判芳しからぬ政治家さんではありますが、それだけの国家観をお持ちだということです。人物を評価するときには、決して外見や表層的な発言だけで判断してはいけません。

    そして再び銀座、ここで日本の国家観を見出すことはできません。日本の空気も希薄、と言っても過言ではない。

     

    Not to change the subject, but ・・・:

    客年10月のこと、K海軍が主催する観艦式の実施に際して、海上自衛隊に対し「軍艦旗(自衛艦旗)を揚げるな」と言ってきました。軍艦旗はその船が当該国の軍艦であることを証明するものであり、軍艦旗を掲げない艦艇はたとえ大砲を備えていても軍艦とは見做されない。例えば、造船所から未だ引き渡しを受けていない建造中の護衛艦、外見上は軍艦に近いですが社旗を揚げて航走します。これは軍艦ではありません。謂わば、海賊船と言われても仕方がない状態です。

    そんなことは絶対にないですが、例えば逆に我が方がK国の国民感情を忖度して「軍艦旗を降ろして参加したい」と提案したとします。もし私が主催国の艦隊司令官であれば、「我が海軍を馬鹿にするな!そんな訳の分からん船を、国家行事である観艦式に参加させることはできない」と断固参加を拒否します。斯様にK海軍の要請は、国際常識に反するとても恥ずかしい行為であり、歴史に残る汚点になった。当の本人がどう思っているか・・・ではありますが。

     

    軍隊の本質について簡単にレヴューします。軍隊が有する機能は、(対外的に)国家として主権を体現し発動することにあります。従って例えば海軍については、国外にある軍艦は在外公館(大使館や領事館)と同じように、国家の分身として治外法権を有します。これ即ち、軍艦に掲げる旗(軍艦旗=自衛艦旗)は軍艦であることを示すと同時に、国権を発動する国旗に準ずる旗だと私は理解する。その旗を揚げるなということは、やや話が飛躍しますが、例えば「平昌オリンピックにおいて、日本選手が金メダルを取っても日の丸は揚げるな」と言うに等しい。そんなことが許されるわけがありません。自衛艦旗が、帝國海軍で使われていたものと同じデザインの旭日旗であろうとなかろうと関係ありません。我が国が正式に採用している旗であり、関係法規に則って掲げているものです。他国がとやかく言う筋のものではない。ましてや歴史認識などとは何ら関係がありません。K海軍の要求・要請は、我が国にとってそれほどに重い案件であったのです。

    FC(射撃管制)レーダーによる日本哨戒機への照射事案は、一つ間違えば実力行使に発展する恐れがあり、軍事的には極めて危険な行為ですが、これは謂わば現場(前線)の話です。因みに、FCレーダー照射事案が生起すると、直ちに艦隊司令官が当該艦に飛んだ(という情報がありました)。これが何を意味するかと言えば、K海軍はことの重大性を認識していたということです。そりゃそうです。世界の非常識に類する行為ですから。艦隊司令官は事実関係を確認し、そして緘口令をひいた(ことは想像に難くありません)。さてその後、艦長以下関係者が如何なる(懲戒)処分を受けたのだろうか。或いは、英雄として金鵄勲章を受章したか・・・。

     

    旗の問題は、日本の国そのものに関わる重大事案です。外国が他国の旗について云々することは、その国の国権を損なおうと企図するものであり、僭越かつ失礼極まりない。先方は勿論のこと当該国である我が国自身も、そこのところを正しく認識する必要があります。

    他国のことはさておき、この国では学校の式典などで国歌(君が代)が演奏される時に、起立しない教育者(先生=学校職員)がいるらしい。更には、その良し悪しを巡って裁判になる。普通の国では想像もつかない風景です。世界に冠たる経済大国日本は、国家としてかくも劣化し脆弱で、常識のない国として世界中の笑いものになっている(かもしれない)。そんなことを思いながら銀座を歩きました。

     

    血圧と心臓に良くない銀ブラだった。

     

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